APS療法について(再生医療)
APS療法とは

APS療法の適応について
MRIで関節内の状態を確認します

まず、再生医療を検討する際には、MRIによる関節内の状態確認が必要です。APS治療など再生医療の効果を最大限に引き出すためには、適切な診断が欠かせません。当クリニックでは、再生医療をご希望されるすべての患者様に、まずMRIによる画像診断を受けていただいています。
例えば、膝関節をMRIで検査することで、軟骨、半月板、靭帯といった組織の状態を詳細に可視化できます。この検査により、どの程度 軟骨が残存しているのかを確認することが可能です。これらの情報は、再生医療が適応となるかどうか、さらに治療効果が見込めるかを総合的に判断するための重要な材料となります。
適応となる疾患の一例
・変形性膝関節症
軟骨の摩耗が進み、痛みや可動域の制限を引き起こす疾患です。再生医療によって軟骨組織の修復を促進し、痛みの軽減や機能改善が期待できます。
・急性または慢性の軟骨損傷
スポーツ障害や事故などの外的衝撃によって軟骨が損傷した状態です。再生医療は損傷した組織の修復を助け、関節の機能向上や痛みの軽減に寄与します。
・関節リウマチ
自己免疫反応による関節の炎症が起こる疾患です。再生医療によって炎症を抑え、痛みを軽減するとともに、関節の破壊進行を遅らせることが期待できます。
このような方が再生医療を選ばれています
- 保存療法を行ってきたが、症状が改善しない方
- 手術適応となっているが、手術に踏み切れない方
- 手術を希望していても、家庭環境や社会的背景などの諸事情ですぐに受けられない方
変形性膝関節症の再生医療について
KL分類 | Grade-Ⅰ | Grade-Ⅱ | Grade-Ⅲ | Grade-Ⅳ |
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断面図 | ![]() |
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関節の隙間 | 100%以下 | 75%以下 | 50%以下 | 25%以下 |
骨棘 | 可能性あり | 微小 | あり | 大きくあり |
上記 Kellgren-Lawrence分類(KL分類)のグレードⅡからⅢの方が統計的に有意な効果が確認されています。 一般的に、グレードⅡからⅢの場合、手術治療としては膝骨切り術や人工膝関節単顆置換術(UKA)が適応となり、グレードⅣでは人工膝関節全置換術(TKA)が適応となります。しかし、手術を避けたいと考える患者様にとって、再生医療は新しい治療選択肢として注目され、多くの方に選ばれています。
APS療法の流れとフォローアップ
治療の流れ
1. 初診および画像診断
再生医療の適応を確認するため、MRIを用いて詳細な画像診断を行います。
2. 説明と同意
画像診断の結果に基づき、医師が適応の可否を含めて詳しくご説明いたします。
3. 治療の実施
適応が確認された場合は、APS治療・エクソソーム治療・脂肪幹細胞移植などの再生医療を実施します。
フォローアップ

一般的に1週間~4週間ほどで組織の修復が起こり始め、治療後2週間~3ヶ月までには効果が期待できるとされています。
当院では、早期から治療後は理学療法士がマンツーマンで関節の可動域訓練を開始し、疾患に応じた機能改善を目指します。また、KOOS評価などを用いて治療効果を確認します。
※遠方からお越しの患者様には、近隣の医療機関様へ当院から紹介状を作成いたします。
提供する治療と価格
APS治療
APS(Autologous Protein Solution)治療は、患者様自身の血液から得られる治癒促進因子を使用した治療法です。炎症を抑え、痛みを軽減し、関節の健康を改善する効果があります。
価格 | 33万円(税込み) |
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脂肪幹細胞移植(ASC治療)
脂肪幹細胞移植は、患者様自身の脂肪組織から幹細胞を抽出し、関節内に移植することで軟骨再生を促進する治療法です。当院では以下のプランを提供しています。
0.5億セル移植
価格 | 片膝1回 102万円、両膝1回 160万円 |
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価格 | 片膝3回 175万円、両膝3回 297万円 |
1億セル移植
価格 | 片膝1回 154万円、両膝1回 220万円 |
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PRP治療
PRP(Platelet-Rich Plasma)療法は、患者様自身の血液から抽出した血小板を使用し、自然治癒力を高める治療法です。価格 | 3.3万円(税込み) |
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エクソソーム治療
エクソソーム治療は、細胞から分泌される微小な膜小胞を使用して、炎症を抑え、組織の再生を促進します。エクソソームは、再生医療の新しい分野であり、多くの研究でその有効性が示されています。
価格 | 片膝1回 6万円(税込み) |
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無料カウンセリングのご案内

初診の患者様でもお気軽にご利用いただけますので、ぜひお申し込みください。
無料カウンセリングの予約方法
WEB予約ページにアクセスしていただき、まずはご予約内容を選択のうえ、「再生医療無料カウンセリング」を選択してください。最後に、ご希望の日時をお選びください。
APS療法についてのよくあるご質問
APS療法は安全ですか。
APS療法はご自身の血液を利用しているため安全性も高く、体への負担も少ない治療法です。
再生医療は誰に適していますか?
再生医療は、関節痛や変形性関節症でお困りの方に適しています。ただし、具体的な適応については、画像診断を通じて確認する必要があります。
高齢ですが、APS療法を受けることができますか。
体に負担の少ない治療のため、ご高齢の方でも治療を受けることができます。
APS療法で変形性膝関節症は治りますか。
APS療法は関節の痛みや炎症を改善することを目的とした治療です。炎症を抑えることで、関節内の軟骨破壊や環境の悪化を防ぐことが期待できます。
APS療法の効果はどのくらいで現れますか?
効果の持続期間は個人差がありますが、多くの患者様で数ヶ月から3年程度効果が持続することが報告されています。
【参考文献】Kon E, Di Matteo B, et al. Autologous Protein Solution Injections for the Treatment of Knee Osteoarthritis: 3-Year Results. Am J Sports Med. 2020 Oct;48(11):2703-2710.
APS療法による痛みの改善効果はどのくらい続きますか。
個人差はありますが、1年~3年程度効果が持続している報告があります。
【参考文献】Kon E, Di Matteo B, et al. Autologous Protein Solution Injections for the Treatment of Knee Osteoarthritis: 3-Year Results. Am J Sports Med. 2020 Oct;48(11):2703-2710.
APS療法の効果はどれくらいで現れますか。
個人差はありますが、1週間程度で痛みが軽減することが多いです。
治療後のリハビリは必要ですか?
治療後のリハビリは非常に重要です。当クリニックでは、リハビリ動画を無料で提供し、患者様の回復をサポートしています。遠方からお越しの患者様には、近隣の医療機関様へ当院から紹介状を作成いたします。
APS療法は膝を切開することになりますか。
膝の切開の必要はありません。本治療はご自身の血液から抽出したAPSを膝関節に注入しますので、切開は不要です。入院も不要で、日帰りで受けられます。患者様のご負担は、採血ならびに注射(ヒアルロン酸注射を受けるときと同様)だけです。
なぜ自由診療なのですか。
安全性は確立された治療法ですが、有効性はまだ検証段階のため健康保険が使えず自由診療(自費診療)となります。しかし、治療法の選択肢を患者様へ幅広くご提供するために、当院ではこの治療を行なっております。
※後日のリハビリテーション等の継続治療は、保険が適応されます。
高額医療費や医療費控除の対象になりますか?
自由診療のため高額療養費の対象ではありません。医療費控除は管轄税務署の判断となりますが、治療を目的に行われているため、医療費控除の対象になる可能性があります。当院でも医療費控除に必要な領収書を発行しています。
APS療法は、予約が必要ですか。
予約は必要ありませんが、院長による診察が必要となります。まずはWEB 予約ページより『再生医療 無料カウンセリング』をご予約ください