中山クリニック

衝撃!【糖尿病】これが意外な初期症状5選

掲載日:2024.09.30


みなさん、糖尿病はどのような症状があると思いますか?尿の検査で糖が見つかる病気という軽いイメージだと、それは大変な勘違いです。糖尿病は全身性の疾患で、放置していると、ありとあらゆる合併症が出てきます。例えば、目の症状が進むと、視力低下や眼底出血から失明したり、血管が詰まると脳梗塞や心筋梗塞、狭心症、腎不全、そして四肢の血管が詰まると足や手の切断、神経が障害されると手足の痺れや痛覚が鈍くなって骨折や傷が化膿しやすくなるなど、命に関わる本当に重篤な合併症がたくさんあるのです。ですから、まず糖尿病が悪化しないよう、いかに早く身体の異変に気づくことが大事!が理解できたかと思います。糖尿病の初期症状について次に解説します。

————目次————
1.肌の異変
2.足の爪の変化
3.異常な疲れや眠気
4.足のむくみと痛み
5.急激な体重減少
6.糖尿病の早期対策
7.まとめ
8.引用文献

肌の異変


糖尿病になると、血糖値が高くなるので体内の水分が失われ1)、肌に異常が現れることがよくあります。具体的には、次のような症状が見られます。

皮膚の乾燥とかゆみ

特にすねの部分に多く見られ、肌がカサカサしてかゆみを伴うことがよくあります。水分の排出が過剰になり、体が乾燥状態に陥るためです​。

色素沈着

皮膚が黒ずんで色素が沈着することがあります。これは糖尿病が血管や神経に影響する結果として現れる症状です。

足の爪の変化


糖尿病の患者は足に色々と症状が現れ、これが重篤な問題を引き起こすこともあります。理由としては、足は心臓から離れているので元々、血流が豊富ではありません。糖尿病は血管が細くなるので、さらに足の血流が悪くなること、また免疫が低下する2)のでちょっとした傷や怪我が治りにくいのが原因ですね。

爪白癬(つめはくせん)や巻き爪


糖尿病により免疫力が低下し、感染しやすくなります。爪が厚くなる、または巻き爪になりやすくなることがあります​。小さな傷でも感染が広がると、さらに血流が悪くなり、また糖尿病は神経が障害されて痛みを感じにくいので、感染が悪化しても痛みが少なく、場合によって足を切断する事態に至ることもあり得ます。

異常な疲れや眠気

日々の生活で疲れを感じやすく、眠気に襲われることが増えるのも、糖尿病の前兆の一つです。糖尿病の患者さんは約34%が不眠症という報告があります3)

エネルギー不足による疲労感

糖尿病になると、体が効率的にエネルギーを利用できなくなり、結果として日常的な活動でも疲れやすくなります​。特に神経障害や血糖値の急上昇・下降がエネルギーの代謝に悪影響を与えるため、常に疲労感を感じることが多いです。

足のむくみと痛み


足のむくみや痺れも、糖尿病が原因である可能性があります。これは、血管が損傷して血液の流れが悪くなること、腎臓機能が障害されること、が原因です4)。腎臓が機能しなくなると、尿中に糖だけでなく蛋白も漏れてきます。

むくみ

糖尿病になると、体が効率的にエネルギーを利用できなくなり、結果として日常的な活動でも疲れやすくなります​。特に神経障害や血糖値の急上昇・下降がエネルギーの代謝に悪影響を与えるため、常に疲労感を感じることが多いです。
血行不良や腎臓の機能低下が原因で足がむくむことがあります​。糖尿病の3大合併症の1つである腎機能障害が進行すると、透析が必要になることもあるため、食事療法や腎臓に悪い鎮痛剤の使用を控える、など早めの対策がとても重要です。

こむら返り

よく足がつるのも糖尿病の特徴の一つです。特に夜間や朝方に足がつる症状が出たら、早めにかかりつけ医で診察を受けることをお勧めします。

急激な体重減少


食事量に変化がないにもかかわらず、短期間で急激に体重が減少する場合も糖尿病のサインです。

筋肉や脂肪の異常分解

進行した糖尿病では、インスリンの作用がうまく働かず、体はエネルギーを得るために筋肉や脂肪を分解します5)。その結果として、体が自己消化を始めたように痩せてしまいます。

糖尿病の早期対策

以上の症状がある場合、糖尿病の進行を抑えるために早めの対策が重要です。

  1. 食生活の見直し:糖尿病予防には、バランスの取れた食事が欠かせません。糖質の摂取を控え、食物繊維や良質なタンパク質を多く摂るようにしましょう​。具体的には、主食であるご飯やパンの量を減らし、野菜や魚を中心とした食事を心掛けると良いでしょう。
  2. 栄養指導の活用:食生活を整える際には、専門家のサポートを受けることも非常に重要です。糖尿病の患者や予備軍は、管理栄養士による栄養指導を受けることで、個別に合わせた食事プランを作成してもらうことができます。特に食事制限や栄養バランスを考慮したメニューは、糖尿病予防と管理に欠かせない要素です。糖質の摂取量や食物繊維の取り方を学び、適切な食事習慣を身につけましょう​。
  3. 定期的な運動:しんどくない軽い運動(有酸素運動)を継続的に行うことで、血糖値の上昇を抑える効果があります。特に食後の散歩はとても効果があります。運動を無理なく続けることが、糖尿病予防の鍵になります。
  4. 健康診断:自覚症状が少ない糖尿病こそ、定期的な健康診断で早く発見することがとても大切です。特に家族で糖尿病患者がいる方は、糖尿病になるリスクが高くなるため、年に一度の血液検査をおすすめします。

まとめ


糖尿病の初期症状となる5つの危険な前兆は、早い段階で糖尿病が悪くなる、そして合併症の予防が可能になるとても重要な警告です。体に現れる異変を見逃さず、適切な生活習慣の見直しと早めに医療機関で診察を受けることで、糖尿病の進行を防ぐことができます。特に、食生活の改善は糖尿病予防においてとても重要なポイントになります。健康を維持して明るく元気な生活を過ごしましょう。

中山クリニックでは、常勤の管理栄養士がそれぞれの患者様に応じた適切な栄養指導を行っています。入院中だけでなく、外来でもライフスタイルや健康状態に合わせた最適な食事プランを提案しています。糖尿病だけでなく、高脂血症や肝臓食、腎臓食、ダイエット食など様々な疾患の予防や管理に向けた食事の見直し、具体的なメニューや栄養バランスについてのアドバイスを受けることができます。食生活を改善したい方、糖尿病のリスクを感じている方は、ぜひ中山クリニックでの栄養指導をお役立てください。早めの対策が、将来の健康を守る第一歩です。

再生医療 無料カウンセリング

再生医療に興味のある方に、当院では無料カウンセリングを提供しています。

専門のスタッフが丁寧に説明し、個別相談を通じて最適な治療法をご提案します。APS療法や脂肪幹細胞移植について詳しくご案内し、ご希望に応じて画像診断の予約も承ります。

初診の患者様でもご利用いただけますので、お気軽にお申し込みください。

再生医療

引用文献

  1. 日本糖尿病学会. (2019). 糖尿病診療ガイドライン2019. 南江堂.
  2. American Diabetes Association. (2020). Standards of Medical Care in Diabetes—2020. Diabetes Care, 43(Supplement 1), S1-S2.
  3. Skyler, J. S. (2018). Diabetes mellitus: Pathogenesis and treatment strategies. Journal of Medicinal Chemistry, 61(12), 5201-5213.
  4. Pop-Busui, R., et al. (2017). Diabetic neuropathy: A position statement by the American Diabetes Association. Diabetes Care, 40(1), 136-154.
  5. Kahn, S. E., Cooper, M. E., & Del Prato, S. (2014). Pathophysiology and treatment of type 2 diabetes: perspectives on the past, present, and future. The Lancet, 383(9922), 1068-1083.