【衝撃】膝の内側の痛みの原因は〇〇だった!? 放置するとヤバい!専門医が徹底解説
掲載日:2025.01.17
今回は、誰もが一度は経験するかもしれない、膝の内側の痛みについて、解説します。「あれ? 何もしてないのに、膝の内側が痛い…」そんな経験、ありませんか? スポーツや激しい運動をしていないのに、なぜか膝の内側が痛い。放置しておくとどうなるのか、心配になりますよね。今回は、そんな疑問を解決するために、膝の痛みの原因をランキング形式でご紹介します。
1.膝の内側が痛い、という悩みを抱えていませんか?
2.膝の内側が痛みの原因は?
▶5位:鷲足炎(がそくえん)
▶4位:タナ障害
▶3位:変形性膝関節症
▶2位:内側半月板損傷
▶1位:膝壊死(こつえし)
3.まとめ
4.中山クリニックでのMRI検査
5.引用文献
膝の内側が痛い、という悩みを抱えていませんか?
膝の痛みって、本当に厄介ですよね。少しの痛みなら「まあ、いっか」と我慢してしまいがち。でも、その痛みを放置すると、日常生活に大きな支障が出てしまうことも。例えば、
- ●階段の上り下りがつらい
- ●立ち上がる時に膝が痛む
- ●長時間歩くと膝が痛くて休憩が必要になる
こんな経験をすると、外出するのが億劫になったり、スポーツも楽しめなくなってしまいます。さらに、膝の痛みを放置すると、膝の軟骨や骨がすり減ってしまい、最悪の場合、歩けなくなるほど悪化して、手術が必要になるケースもあるんです。特に、膝関節軟骨損傷は、放置すると深刻な状態に繋がる可能性があります。
膝の内側が痛みの原因は?
今回は、膝の内側の痛みの原因をしっかり理解し、適切な対処をすることで、皆さんの膝の健康を守りたいと思います! 今回は、原因となり得る5つの疾患を重症度が軽いものから重いものの順に紹介します。そして、それぞれの膝の内側が痛くなる病態、放置するとどうなるのか、どう対応すれば良いのか、わかりやすく解説します。それでは、膝の内側の痛みを引き起こす原因ランキング、5位から見ていきましょう。
5位:鷲足炎(がそくえん)
まず5位は、鷲足です。鷲足炎とは、膝の内側にある、膝を曲げたり股関節を伸ばす複数の筋肉の腱が合流する部分のことです。この部分に炎症が起こると、膝の内側がジワジワと痛みます。特に、ランニングや長距離歩行など、運動しすぎる方に多く見られます。鷲足炎の読み方が難しいと感じる方もいるかもしれませんが、症状を知ることが大切です。
Q:鷲足炎を放置するとどうなりますか?
比較的軽度な状態ですが、放置して運動を続けると痛みが慢性化することがあります。ただし、歩けなくなるほど悪化することはありません。
Q:鷲足炎になったらどうすれば良いですか?
無理しないように運動量を調整し、鷲足炎 ストレッチなどのセルフケアで痛みを和らげましょう。
4位:タナ障害
4位は、タナ障害です。膝の中には、「タナ」と呼ばれる、骨と骨を包む関節の袋にある膜状の組織があります。正式名称は滑膜ヒダと称しますが、このタナが膝を使いすぎることで炎症を起こしたり、摩擦によって痛みを生じることがあります。膝を曲げ伸ばしするときに引っかかる感じが出たり、スポーツをしている方によく見られます。膝が鳴るという表現をする患者さんもおられますね。
Q:膝を動かすとポキポキ音が鳴ります。これもタナ障害ですか?
タナは日本人の約50%に存在すると言われており、珍しいものではありません。ポキポキと音がしても、膝関節の痛みがなければあまり心配はいりません。ただし、膝関節痛がある場合は注意が必要です。
Q:タナ障害を放置するとどうなりますか?
痛みを放置して無理を続けると、軟骨や関節内部に負担がかかり、膝の軟骨を痛めることがあります。
Q:タナ障害になったらどうすれば良いですか?
痛いときは、スポーツの頻度を控えて、どうしても痛い場合は、炎症を抑える注射などで楽になることが多いです。
3位:変形性膝関節症
3位は変形性膝関節症です。これは、膝関節の軟骨がすり減ってしまい、膝関節が変形してしまう状態です。変形性膝関節症は、60歳以上の中高年の方に多く、特に原因がなくても、年齢とともに軟骨が摩耗することで起こります。軟骨は、一度すり減ると再生しないため、軟骨損傷が大きくなって、痛みが強くなり、膝に水が溜まります。
Q:変形性膝関節症を放置するとどうなりますか?
放置すると、膝に水が溜まったり、膝が曲がらない、立ち上がるのが大変、階段が上れない、歩くだけでつらい、といった日常生活への深刻な影響が出ます。膝関節が痛いと感じる方も増えるでしょう。
Q:変形性膝関節症を予防する方法はありますか?
太ももの筋肉を強くすることが大切です。当サイトでは、膝のエクササイズやストレッチ、膝に良い運動、膝に良い食事についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
2位:内側半月板損傷
2位は半月板損傷です。半月板とは膝の中にあるクッションの役割をする繊維軟骨の組織です。半月板損傷は、スポーツや転倒などの外傷だけでなく、加齢による変性で痛むことがあります。
Q:半月板損傷になると、どのような痛みが出ますか?
しゃがむ、階段を降りようとした時、立ち上がろうとした時に、膝の内側や膝裏に痛みを感じたり、ブチっと音がして半月板が痛むことがあります。半月板は骨と骨のクッションの役割をしており、断裂した場所によっては、半月板が骨と骨の間からはみ出します。すると、膝の内側で鋭い 痛み が走り、関節の中で引っかかる感覚や違和感があります。
Q:半月板損傷を放置するとどうなりますか?
特に、断裂した場所が内側半月板後根の断裂を放置すると、一気に軟骨がなくなって骨が痛み、深刻な変形性膝関節症に進行することがあります。MRIで見ると、初めは半月板の軽い損傷に見えますが、3ヶ月で大腿骨の骨が炎症を起こしています。
Q:半月板損傷を疑う場合は、どうすれば良いですか?
半月板の痛む場所にもよりますが、断裂しても半月板の形態が安定している場合は、あまり心配いりません。MRIできちんと診断することが大切です。
1位:膝壊死(こつえし)
そして1位は、膝の壊死です。これは、大腿骨の内側部分、つまり膝の内側で血流が悪くなって、骨が死んでしまい、最終的には骨が潰れてしまう状態を指します。骨が崩れ、膝関節を支える構造が崩れると、膝の変形が進行して痛みが強くなり、歩けなくなります。
Q:膝壊死になると、どのような痛みが出ますか?
この膝の内側の痛みは突然激痛になり、じっとしていても膝に痛み が続くことがあります。
Q:膝壊死を放置するとどうなりますか?
進行すると、重度の変形性膝関節症となってしまい、簡単な治療やリハビリ、マッサージ程度ではあまり回復が望めず、最終的に手術が必要になるケースも多くなります。
Q:膝壊死を防ぐためにはどうすれば良いですか?
とにかくMRIで早期発見することが鍵となります。
まとめ
ここまで、5位の鷲足炎から、4位タナ障害、3位変形性膝関節症、2位半月板損傷、そして1位膝の壊死まで、膝の内側が痛い原因を重症度の順にお伝えしました。膝の内側が痛いとき、マッサージや自己流のストレッチで様子を見る方も多いですが、、おすすめできません。痛みを我慢してストレッチを続けたり、膝関節痛があるのにマッサージや整体を受ける、膝に負担のかかる運動は、さらに膝の痛みを悪化させる危険があります。膝の痛みを治すためには、早めの正しい診断と適切な治療がとても大切になります。日常生活で膝に違和感を覚えたり、痛みが長引く場合は、早めにかかりつけ医へ相談してください。膝は手術しない方法の最新の治療として、軟骨を再生させる治療も進化しています。早めの治療がとても大切になりますので、膝の内側の痛みが続く場合は、ぜひお近くの整形外科専門医で診察を受けましょう。
中山クリニックでのMRI検査
「膝関節が痛い」と感じたら、まずはお気軽にご相談ください。明石市の中山クリニックでは、最新のMRI検査で膝の中を詳細に調べて膝の痛みの原因を特定し、保存治療はもちろん、手術や再生医療、栄養指導など患者さんに応じて適切な治療を提供いたします。膝関節痛 にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。皆様の膝の健康をサポートさせていただきます。軟骨を守って笑顔で明るく楽しい健康な生活を過ごしましょう。
引用文献
- Lyu SR, Hsu CC. Medial plicae and degeneration of the medial femoral condyle. Arthroscopy. 2006 Jan;22(1):17-26.
- Chambers CC, et al. Association of Medial Meniscus Root Tears and Nonroot Tears With Worsening of Radiographic Knee Osteoarthritis. Orthop J Sports Med. 2023 Sep 11;11(9)
- Li D, Shamrock AG, Young JR, Rosenbaum AJ. Spontaneous Osteonecrosis of the Knee. 2024 Feb 28. In: StatPearls .