中山クリニック

あなたの骨は大丈夫?【骨粗鬆症 の症状】どんな痛み?簡単セルフチェック

掲載日:2025.02.26

こんにちは!今回は、骨粗鬆症(こつそしょうしょう) という病気についてお話ししていきます。

骨粗鬆症は「高齢の人しかならない病気」と思われがちですが、実は若い人も他人事ではないのです。なぜなら骨は日々の生活習慣によって、何年もかけて少しずつ弱くなることがあるから。

 

最近、背中が丸くなってきたかも

ちょっと転んだだけで骨折してしまった

 

というのは、もしかすると骨粗鬆症かもしれません。

特に骨折から寝たきりや介護が必要になってしまうリスクを避けるためにも、早期発見と予防が大切です。

————目次————
1.骨粗鬆症とは?
2.骨粗鬆症の初期症状とチェックテスト
3.骨粗鬆症になるとどんな痛みがある?
4.セルフチェックの重要性
5.寝たきりになるリスク
6.骨粗鬆症予防の秘訣:運動・食事・日光浴
7.まとめ:骨粗鬆症は予防が大事
8.Q&A
9.引用文献

1.骨粗鬆症とは?


骨粗鬆症ってどういう状態なんでしょうか?実は、骨粗鬆症は、骨の内部がスカスカになって弱くなり、骨折しやすくなってしまう病気です。「」って固そうなイメージですよね? でも実は骨の中には小さな鉄筋のような格子(こうし)状の構造があって、そこにカルシウムなどのミネラルがセメントのようにぎっしり詰まることで強度が保たれています。ところが、骨粗鬆症になるとそのミネラルが抜けてしまい、網目の隙間が大きくなるのです。
 
骨粗鬆症の特徴として、初期段階ではほとんど自覚症状がないんですね。痛みも何も感じないまま骨が弱くなっていくため、気づいたときには骨折していた…なんてことがよくあります。なので、骨粗鬆症を早めに気づくことがとても大事になります。

2.骨粗鬆症の初期症状とチェックテスト

「骨粗鬆症は静かに進行する」とはいえ、まったく手がかりがないわけではありません。気づくためのチェックポイントを整理してみましょう。

こんな症状に注意

●急に背が2cm以上縮んだ

背骨が押しつぶされる(圧迫骨折)と、いきなり数cm単位で身長が縮むこともあります。年齢を重ねると背が少しずつ低くなるのはある程度自然なことですが、急激に2cmや3cm縮んでいるのなら、骨粗鬆症のリスクが高いと考えられます。

●背中が丸くなり、腰が曲がってきた

背中が曲がったり、いわゆる猫背が進行している場合は、背骨に圧迫骨折が起きているかもしれません。痛みを感じないまま、背骨がゆっくり変形しているケースも多いです。

●ちょっとしたことで骨折した

「転倒」まではいかない軽い尻もちや、少し重い物を持ち上げただけで骨折した場合は要注意。通常なら折れないような力で骨が折れるのは、骨がもろくなっている証拠かもしれません。
 
こうした症状があれば、放置せずにお近くの整形外科で検査を受けることをおすすめします。骨粗鬆症の症状チェック という視点で日々の体の変化を観察してみてくださいね。

骨粗鬆症の危険因子とは


骨粗鬆症のリスクをセルフチェックする簡単な方法として、**国際骨粗鬆症財団(IOF)の1分間骨粗鬆症リスクテスト[1]**があります。
 

1.両親のどちらかが骨粗鬆症と診断されたり、軽い転倒で骨折したことがありますか?

2.両親のどちらかが円背変形(猫背)でしたか?

3.あなたは40歳以上ですか?

4.大人になってから軽い転倒で骨折したことがありますか?

5.頻繁に転倒しますか(過去1年間に1回以上)?

6.40歳を過ぎて身長が2cm以上縮みましたか?

7.あなたは痩せていますか(BMI 19以下)?

8.ステロイド薬を3ヶ月以上連続して服用したことがありますか?

9.関節リウマチと診断されたことがありますか?

10.甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、1型糖尿病、クローン病やセリアック病など栄養障害や胃腸障害と診断されたことはありますか?

 

5つ以上、当てはまる場合は骨粗鬆症のリスクが高いことを示します。

(※骨粗鬆症に罹患していることではありません)

骨粗鬆症になるとどんな痛みがある?

「骨粗鬆症 どんな痛み」というキーワードで調べる方が多いのですが、実は骨粗鬆症そのものではあまり痛みが出ないことがほとんど。では痛みを伴うのはどんなときでしょうか?

骨折が起きたときの痛み


骨粗鬆症が進むと、背骨や手首、脚の付け根など、さまざまな部位が骨折しやすくなります。その骨折が骨粗鬆症の主な痛みの原因です。中でも厄介なのは背骨(脊椎)の圧迫骨折
人によっては激痛を感じることもありますが、場合によっては激しい痛みがなく「なんとなく腰が重いな……」ぐらいで済んでしまい、放置されてしまうケースもあります。それがテレビCMでもあった「いつの間にか骨折」ですね。このタイプは背骨に微小な亀裂骨折が起こり少しずつ進行していきます。激痛ではなく、背中の違和感や鈍い痛みが続いた結果、骨が潰れてじわじわと背中が曲がり、身長が縮み猫背が進行します。

寝たきりになるリスク

骨粗鬆症で最も怖いのが、大腿骨(太ももの骨)の付け根を骨折した場合です。転倒して脚の付け根を折ると、手術や入院が必要になるうえ、歩行困難から寝たきりに近い状態になってしまうことがあります。こうなると高齢者の生活の質(QOL)が大きく低下してしまいます。「背中の痛みだけが骨粗鬆症じゃない」という点も押さえておきましょう。

4.セルフチェックの重要性


骨粗鬆症は本人の自覚が少ない分、セルフチェックで早めに気づくことが大切です。ここで、日常生活で気をつけたいセルフチェックの具体例を紹介します。

体の変化を見逃さない

●身長測定をしてみる

「毎年、健康診断ではかっている」という方は、その記録をぜひ比較してみましょう。例えば5年前と比べて2~3cm以上身長が低くなっていたら要注意。

●姿勢を鏡でチェックする

姿勢が悪くなり、背中が丸くなっているかも……と気づいたら、これも一つのサイン。まっすぐ立ったときに、腰や背中に違和感があれば注意が必要です。

「あれ、痛いかも」の兆しをメモする

軽い痛みや違和感が毎日続いていると、加齢や筋肉痛のせいだと思ってしまう人もいます。ですが、単なる疲労や運動不足ではなく、骨粗鬆症に伴う骨折の前兆かもしれません。痛みや体調の変化をメモしておくと、医師に相談するとき役立ちます。

5.これは危険!骨粗鬆症になる生活習慣

骨粗鬆症には、性別・年齢・遺伝など避けにくいリスク要因もあれば、運動不足・栄養不足・喫煙・過度の飲酒といった

生活習慣によるリスク要因

もあります。国際的な研究データを元に多変量解析(たへんりょうかいせき)を行った結果、以下の2点が有意に骨粗鬆症リスクに関連していると報告[1]されています。

運動不足

体力が良好な人に比べて、体力不足の人は骨粗鬆症のリスクが2.18倍高い。

→ 運動習慣がないと骨に負荷がかからず、骨が強くなりづらいため。

1日の日光浴時間

1日30分以上日光を浴びる人の骨粗鬆症リスクは、30分未満の人に比べて0.24倍に低下する。

→ 日光を浴びると皮膚でビタミンDが合成され、カルシウムの吸収を助けるから。

 
現代では、スマホやパソコンなどの普及でアウトドア活動が減りがちです。室内にこもりきりでゲームばかりしていると、ビタミンD不足だけでなく運動不足も招いて骨が弱くなるのですね。

6.骨粗鬆症予防の秘訣:運動・食事・日光浴

さて、骨粗鬆症と聞くと「何をすればいいの?」と不安になるかもしれませんが、ポイントは意外とシンプル。

「適度な運動」

「栄養バランスの良い食事」

「日光浴」

この3つを押さえておくことが、骨粗鬆症予防の基本です。

運動:骨に負荷をかける習慣

骨は使われないと弱ってしまいます。高齢者でも軽めのウォーキングやスクワットなどでも、自分の体重を支える負荷が骨に刺激を与え、骨密度を維持・向上させてくれます。

「毎日30分のウォーキングはキツいな……」

という方は、片足立ちや椅子の立ち座り運動から始めてみるのも手。大事なのは、無理をせず続けることです。継続することで筋力がアップし、転倒リスクも下げられます。

食事:カルシウム・ビタミンD・タンパク質


食生活は骨づくりの土台です。中でもカルシウムと、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨のコラーゲンを作るためのタンパク質が重要になります。
 
●カルシウム多め : 牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、小魚(しらす干し、いわし)、豆腐や納豆などの大豆製品、小松菜やひじきなどの野菜・海藻類
●ビタミンD多め : 鮭や鯖など脂ののった魚、干しシイタケやキクラゲなどのキノコ類
●タンパク質 : お肉・お魚・卵・豆類全般
 
カルシウムを摂るには牛乳が定番ですが、苦手な方は小魚や野菜などでもOK。ビタミンDが豊富な食材を合わせて摂るとさらに効率的です。

日光浴:1日30分以上を目標に


日光を浴びると、体内でビタミンDが合成され、骨づくりをサポートします。先ほどの多変量解析の話にもありましたが、1日30分以上の日光浴で骨粗鬆症リスクがグッと下がるという研究結果も。室内にずっとこもる生活が続くとビタミンD不足に陥りやすいので、時間を見つけて外を散歩したり、ベランダで日光に当たったりしてみましょう。
 
もちろん紫外線の浴びすぎはお肌のシミや皮膚がんリスクにも関係しますので、夏場の炎天下を長時間歩く必要はありません。春や秋の気候のいい時期にちょこっとウォーキングするだけでも大丈夫。うまくライフスタイルに取り入れてみてください。

7.まとめ:骨粗鬆症は予防が大事

まとめ
ここまで、骨粗鬆症の概要や症状、セルフチェック、そして生活習慣の影響などを解説してきました。大事なポイントを振り返りましょう。
 

①骨粗鬆症は自覚症状が少ない:痛みがなく進むことが多く、骨折してから発覚するケースが非常に多い。

②セルフチェックが大事:「背が2cm以上縮んだ」「背中が丸くなった」「ちょっとした衝撃で骨折した」などは、骨粗鬆症の大きなサイン。国際骨粗鬆症財団(IOF)のリスクテストも参考に、生活習慣を見直そう。

③体力不足や日光不足はリスク大:体力が乏しいほどリスクが2.18倍、日光浴30分以上でリスクが0.24倍に下がるという研究データがある。

④予防策は「運動・食事・日光浴」:無理のない運動で骨に負荷をかけ、カルシウム・ビタミンDをしっかり摂り、日光にも適度に当たることが重要。

⑤喫煙・過度の飲酒を控え、若いうちから骨の貯金を:骨が弱くなる要因は自分の生活習慣で作り出してしまうことも多い。タバコやお酒との付き合い方、ダイエット時の栄養管理など、将来を見据えて考えよう。

 
骨粗鬆症は放っておくと、骨折から寝たきりになるリスクにつながります。これを逆に考えると、骨粗鬆症の治療をする目的は、骨折しないこと!なんですね。骨は毎日少しずつ入れ替わりを繰り返す生きた組織です。今日から運動を増やしたり、食生活を改善したりすることで未来の骨を強くすることができます。
 
もし心当たりのある症状やリスクが見つかったら、迷わずお近くのかかりつけ医に相談して検査を受けましょう。早期に発見できれば、内服薬や注射、食事療法、運動療法などのアプローチで骨折するリスクを大きく減らすことが可能です。

8.Q&A

Q.1 若い人でも骨粗鬆症になる可能性はあるの?

A1. はい。基本的には高齢の女性や閉経後の女性に多い病気ですが、過度なダイエット栄養不足が続いたり、特定の病気(糖尿病や若くして卵巣を摘出など)や長期的な薬の使用(ステロイドなど)で骨が脆くなるケースもあります。若い方でも決して他人事ではありません。
 
例えば10代で無理に食事を減らしてしまい、女性であれば生理が止まってしまうと骨を守っている女性ホルモンが不足して骨が急激に弱くなる、ということも実際に起こります。つまり、「まだ若いから大丈夫」ではなく、生活習慣が骨粗鬆症に大きく影響するという点はぜひ覚えておきましょう。

Q2. 骨折したらすぐに骨粗鬆症なの?

A2. 必ずしもそうではありません。若い時に激しいスポーツで大きな衝撃を受ければ健康な骨でも折れることはあります。ただ、50歳以上の方が軽い転倒程度で骨折した場合や、若くても小さな衝撃で骨折するケースは骨粗鬆症を疑ったほうがいいです。一度骨折すると、次の骨折リスクも上がるので早めに検査を受けると安心です。

Q3. 日光浴は夏の猛暑日でも30分必要?

A3. 炎天下で30分も日光を浴びると熱中症の危険が高まるので、季節や時間帯に応じて工夫してください。夏場は朝早くや夕方など比較的涼しい時間帯を選ぶと良いでしょう。日差しの弱い冬なら少し長めに外に出るのがおすすめです。

Q4. 牛乳アレルギーや乳製品が苦手な場合は?

A4. 小魚や大豆製品、海藻など、牛乳以外のカルシウム源を活用しましょう。カルシウム強化豆乳、アーモンドミルクなどの代替飲料もありますし、干しエビ・桜エビを使った料理も効率よくカルシウムが摂れます。

Q5. どのくらいの頻度で骨密度検査を受けるべき?

A5. 一般的には、閉経後の女性や50代以上の男性は1年~2年に1回くらいのペースで骨密度検査を受けることが推奨されることがあります。初回の検査で骨密度が低めだった人は、もう少し短い間隔で検査を受けてもOKです。医師と相談して決めましょう。

引用文献

  1. Lin LP, Lai WJ, Hsu SW, Lin JD. Early Osteoporosis Risks and Associated Factors among Caregivers Working in Disability Institutions: IOF One-Minute Osteoporosis Risk Check. Int J Environ Res Public Health. 2020 May 10;17(9):3319.

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