プロスポーツ選手も実践!夏本番前から始める暑熱順化と熱中症対策
掲載日:2024.05.28
1.今年の夏も酷暑予報
①暑熱順化とは?
②暑熱順化の効果は?
2.暑熱順化トレーニング
①入門編 たった7日間でできる!暑熱順化のトレーニング法
②アスリート・スポーツ選手向けの暑熱順化訓練
3.効果を高めるためのコツと注意点
①水分補給
②休憩
③効果的な入浴
4.熱中症にならない予防対策
①水分補給と塩分補給の重要性
②気温管理と環境調整
③運動時の注意点と発汗調節
5.最後に
1.今年の夏も酷暑予報
今年も暑い夏が近づいてきましたね。街中はヒートアイランド現象で、夜も暑さが続いて屋内でも熱中症になることが珍しくありません。本格的な夏を迎える前に暑さ対策を始めましょう。
1. 暑熱順化とは?
暑熱順化は、体が暑さに慣れるためのトレーニングです。暑い環境に体を少しずつ慣れさせることで、熱中症になるリスクを減らして暑さに強い体を作ることができます。方法は、暑い場所で運動する、温かいお風呂に入る、という方法があります。 暑熱順化のトレーニングを始めるタイミングは、夏が本格的に始まる前の5月、6月が適しています。この時期に体を暑さに慣れさせることで、夏本番の酷暑に備えることができます。
2. 暑熱順化の効果は?
熱中症を予防することです。熱中症は、外気温が高温になり、体から熱が逃げずに体温が異常に上がることで起こります。暑熱順化によって体温の調節機能を保ち、汗をたくさんかくことで体温を効率的に下げることができます。また暑さに慣れることで、心臓や血管の働きが効率化し血液の循環が良くなります。これにより、体内の熱を外に逃がしやすくなるため、体温の上昇を防ぐことができます。さらに、体内の塩分バランスが整えて、熱中症を予防します。
2.暑熱順化トレーニング
1. 入門編 たった7日間でできる!暑熱順化のトレーニング法
初心者でも簡単に始められる7日間の暑熱順化トレーニング法を紹介します。1日目から3日目までは、毎日30分程度のウォーキングや軽いジョギングを行いましょう。運動する時間帯は、暑い時間帯(午前10時から午後3時)を避け、早朝や夕方が適しています。4日目から6日目は、運動時間を45分に増やし、少しずつ運動の強度を上げていきます。この期間中は、水分補給を忘れずに行い、体調に注意しながら進めてください。最終日の7日目は、60分の運動を目標にしましょう。運動後は、温かいお風呂に浸かり、体をしっかりとリラックスさせてください。これにより、暑さに対する体の適応力がさらに向上します。
2. アスリート・スポーツ選手向けの暑熱順化訓練
スポーツ選手にとって、暑熱順化はパフォーマンス向上のために非常に重要です。暑熱順化の目安としては、少なくとも2週間前からトレーニングを開始することがよいでしょう。プロスポーツ選手はサウナでバイクを漕いだり筋トレを行いますが、トレーニング中の気温上昇に注意が必要で、適度に休憩を取り、体温が上昇しすぎないようにすることが重要です。暑さに順応することで、試合や大会での競技パフォーマンスが向上します。 トレーニングの時期は、気温が上がり始める春や初夏が適しています。この時期に暑熱順化を行うことで、夏本番に向けて体を準備することができます。トレーニング場所や時間帯を選び、直射日光を避けるようにしましょう。
3. 効果を高めるためのコツと注意点
1. 水分補給
運動の前後で水分を補給することがとても重要です。運動する前にしっかりと水分をとり、運動中もこまめに水分を補給しましょう。
2. 休憩
十分な休息を取ることも大切です。無理をせず、体調に合わせて運動量を調整し、疲れを感じたらすぐに休むようにしましょう。また、軽いストレッチやクールダウンも効果的です。
3. 効果的な入浴
入浴は暑熱順化にとても有効な方法です。運動後に温かいお風呂に浸かることで、体の深部体温を上げ、暑さに対する耐性を高めることができます。理想的な入浴温度は38度から40度で、15分から20分程度浸かるのが効果的です。入浴中は、ゆっくりと深呼吸をしながらリラックスし、体全体の筋肉をほぐすようにしましょう。また、入浴後は冷たいシャワーを浴びて体を冷やすと、より効果的に体温調節機能を鍛えることができます。
4.熱中症にならない予防対策
1.水分補給と塩分補給の重要性
水分補給は最も基本的で重要な対策です。体が脱水状態になると、熱中症のリスクが一気に高くなります。喉が渇いてから水分を摂るのではなく、運動中や暑い環境下ではこまめに水分を摂ることを心掛けましょう。そして、水分だけでなく塩分も適切に補給することが重要です。汗をかくことで体内の塩分が失われるため、スポーツドリンクや塩分タブレットを利用して、しっかり塩分補給を行いましょう。
2.気温管理と環境調整
熱中症予防には、周囲の気温管理や環境調整も大事です。外出時には、帽子や日傘を使用して直射日光を避けるようにしましょう。また、風通しのいい涼しい場所で過ごすことも大切です。 室内では、エアコンや扇風機を適切に使用し、室温を快適に保つように心掛けましょう。特に高齢者や子供は体温調節機能が弱いため、周囲の環境に十分に注意を払うことが必要です。
3.運動時の注意点と発汗調節
暑い時に運動すると、発汗による体温調節が重要になります。汗をかくことで体温を下げることができますが、発汗が過剰になると脱水症状を引き起こす可能性があります。そして、ストレッチも重要です。脚は第二の心臓とも言われるくらい血流が豊富なので、こまめな水分補給とストレッチを心掛けましょう。また、運動する時は、即乾性の軽い衣服を着用し、通気性の良い素材を選ぶことが大事です。そうすれば、体の熱が外に逃げやすくなり体温の上昇を防ぐことができます。