【管理栄養士監修】バナナの栄養成分と健康効果|毎日の効果的な食べ方
掲載日:2025.01.22(最終更新日:2025.04.07)
バナナは手軽で栄養豊富な果物として広く知られていますが、その具体的な栄養価や健康への効果をご存じでしょうか?この記事では管理栄養士がバナナの栄養成分、健康効果、毎日の生活への取り入れ方まで詳しく解説します。
目次
1.バナナの栄養素は?
2.他の果物と比較した栄養素は?
3.1日に食べるバナナの適量は?
4.バナナの選び方と保存方法
5.まとめ
6.管理栄養士に相談してみよう!
7.よくある質問
1.バナナの栄養素は?
バナナ1本分の可食部約100gから摂取できる主な栄養素は以下の栄養成分表で確認できます!バナナにはエネルギー源となる炭水化物(100g中約22.5g)、高血圧予防に効果的なカリウム(100g中約360mg)、便通改善に役立つ食物繊維(100g中約1.1g)、美容や代謝に重要なビタミンB6(100g中約0.38mg)などがバランスよく含まれています。
食品成分 | エ ネ ル ギ | |
た ん ぱ く 質 |
脂 質 |
炭 水 化 物 |
カ リ ウ ム |
マ グ ネ シ ウ ム |
鉄 | 亜 鉛 |
葉 酸 |
食 物 繊 維 |
ビ タ ミ ン B6 |
ビ タ ミ ン C |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
バナナ/生(可食部100g) | 93 | 1.1 | 0.2 | 22.5 | 360 | 32 | 0.3 | 0.2 | 26 | 1.1 | 0.38 | 16 |
単位 | kcal | g | g | g | mg | mg | mg | mg | ㎍ | g | mg | mg |
2.バナナを他の果物と比較した場合の栄養素
バナナはカリウムが豊富!
バナナは、エネルギー源となる炭水化物を多く含む果物です。特に、熟して甘みが増したバナナには、吸収の速い単糖類が豊富で、疲れた体に素早くエネルギーを補給します。[2]また、バナナはカリウムが豊富なことで知られています。カリウムは、体内の塩分バランスを整え、血圧の調整に役立つ重要なミネラルです。[3]
バナナは高カロリーだけど、ダイエット向き
バナナで1本(可食部100g)のカロリーは93kcalです。食パンやご飯と比較すると低い値ですが、果物の中では高いです。しかし、さまざまな栄養素がバランス良く含まれているため、ダイエットにもピッタリな食品といえるでしょう。
また、バナナに含まれるレジスタントスターチは、「脂肪の蓄積を抑える効果」があるとされています。[4]
バナナは食物繊維がすごい!
注目したいのが、バナナに含まれる食物繊維です。バナナ1本(可食部100g)あたり、約1.1gの食物繊維が含まれています。この量は、他の果物や野菜と比較しても引けを取らない値です。例えば、レタス100gに含まれる食物繊維は約1.1g、トマト100gには約1.0gと、バナナはそれらとほぼ同等の量を含んでいます。
3.1日に食べるバナナの適量はどのくらい?
「食事バランスガイド」によると、1日になにを、どのくらいの量食べたらよいかが示されており、果物は1日約200gが目安とされています。バナナ1本の可食部は約100gであるため、1日に2本程度が適量といえます。
バナナは他の果物と比較して摂取エネルギーが多めです。そのため、活動量が少ない日にはバナナを2本食べると、摂取エネルギーが必要量を超える可能性があります。
4.バナナの選び方と保存方法
バナナを選ぶ際は、熟し具合に注目してください。青みが残るバナナはでんぷんが多く含まれ、消化に時間がかかります。一方、黄色く熟したバナナは糖分が増え、消化吸収が良いのが特徴です。茶色の斑点(シュガースポット)があるバナナは、さらに甘みが強く、抗酸化作用が高いと言われています。
保存する際は、直射日光を避け、涼しい場所に置くのが基本です。熟成が早く進むのを防ぐためには、房から1本ずつ切り離して保存することも効果的です。また、バナナスタンドを使用すると、バナナが傷みにくくなります。
※冷蔵庫で保存すると皮が黒くなる場合がありますが、中身の品質には影響しません。
5.まとめ
バナナは栄養価が高く、健康維持やダイエットに役立つ優れた果物です。適量を守り、バランスの良い食事と組み合わせて取り入れることで、その効果を最大限に引き出すことができます。日々の食生活にバナナを上手に活用し、健康的な体づくりを目指しましょう。
6.管理栄養士に相談してみよう!
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7.よくある質問
バナナは毎日食べても問題ありませんか?
バナナは栄養価が高く、適量であれば毎日食べても問題ありません。ただし、1日あたり1~2本程度を目安にしましょう。糖質が多いため、糖尿病など持病のある方は医師や栄養士に相談してください。
バナナはダイエットに適していますか?
バナナは適度な満腹感を与えるため、間食や食事前に摂ることで食べ過ぎを防ぎ、ダイエットにも役立ちます。ただし、糖質も含まれるため、過剰な摂取は控え、運動と併せてバランス良く取り入れることが重要です。
熟したバナナと青いバナナでは栄養価は異なりますか?
熟したバナナは糖分が増え、甘みが強くなり消化吸収も良いため、素早くエネルギーを補給したい時に適しています。一方、青いバナナはレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を多く含むため、腸内環境改善や血糖値上昇の抑制に役立つとされています。[5]
バナナは追熟させると栄養価はアップしますか?
海外で収穫されたバナナは皮が緑色の状態(熟しきらない状態)で輸入されます。私たちが店頭で目にする黄色いバナナは追熟させられたもので、さらに常温でしばらくおいておくと、茶色い斑点が皮の表面にあらわれるようになります。
成熟の程度によるバナナの変化は皮の色だけではなく、栄養価にもみられるようですが、カロリーや糖質の量については熟成具合によってほとんど変化しないと考えられます。
バナナを冷凍すると栄養価は変わりますか?
冷凍しても栄養価に大きな変化はありませんが、食感が変わるため、用途に応じて使用してください。
どのくらいの頻度でバナナを食べれば良いですか?
一日一本程度が適量です。過剰摂取は控えましょう。
バナナは子どもに適した食品ですか?
はい、消化吸収が良いため、幼児から高齢者まで幅広い年齢層に適しています。
皮が黒くなったバナナは食べても大丈夫ですか?
はい、黒い斑点が出たバナナは糖度が増して甘味が強くなります。ただし、完全に熟しきる前に食べるのが最適です。
引用文献
- 文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』
- Wolever TMS, et al. Am J Clin Nutr, 1991
- WHO. Potassium intake for adults and children, 2012
- Higgins JA. Crit Rev Food Sci Nutr, 2014
- Englyst KN, et al. Resistant starch: measurement, physiological effects, and health implications. Adv Nutr. 2010;1(2):120-126.
- FAO. Food energy – methods of analysis and conversion factors. (2003)