中山クリニック

知らないと損!ブロッコリーの栄養を100%引き出す調理法と保存テク【管理栄養士監修】

掲載日:2025.01.24

ブロッコリーにどんな栄養が含まれているのか、気になっていませんか。
じつは、ブロッコリーは、ビタミンCや食物繊維、タンパク質を豊富に含む栄養価の高い野菜です。しかし、調理方法や保存方法によって、これらの栄養素が損なわれる可能性があります。
本コラムでは、管理栄養士の視点から、ブロッコリーの栄養素を最大限に活かす調理法や保存方法などを詳しく解説します。

ブロッコリーの栄養

1.ブロッコリーの特徴

鮮度の良いブロッコリーの写真
ブロッコリーは国内産と輸入品が出回っており、1年を通じて手に入ります。小房に分けて食べる部分は「花蕾(からい)」と呼ばれる、小さな花のつぼみが集まったものです。
鮮度の良いブロッコリーは、花蕾の緑色が濃く、密集していて固くしまっています。冬には紫色がかったブロッコリーも見かけますが、これは寒さにあたって色素成分が増えたことが原因であり、品質には問題ありません。
ブロッコリーの茎
ブロッコリーは花蕾だけでなく、茎も食べることができます。実は、茎の方がつぼみよりもビタミンCβ-カロテンが多く含まれています。茎の皮や、その内側にある筋は固いため、厚めに皮をむいて取り除くのがおすすめです。また、繊維を断ち切るように細かく切ることで、より食べやすくなります。

2.ブロッコリーに含まれている栄養素

ブロッコリーはビタミンやミネラルなど、体の調子を整えるさまざまな栄養素を豊富に含んでいます。以下に、ブロッコリーに含まれる100gあたりの栄養素を表にまとめてみました!

食品成分





















β








B1




B2




B6





C
ブロッコリー/生(可食部100g) 37 5.4 0.6 6.6 5.1 460 50 1.3 900 0.17 0.23 0.30 220 140
単位 kcal g g g g mg mg mg mg mg mg mg

参照:文部科学省『食品成分データベース』

3.ブロッコリーの栄養素を他の野菜と比較!

ブロッコリーに含まれる栄養素は、野菜の中でもトップクラスの量を誇り、非常に栄養豊富な野菜といえます。
以下に、ブロッコリーとその他の野菜の100gあたりに含まれる栄養素を比較した結果を示します。
ブロッコリーを栄養素と他の野菜と比較した栄養素の比較表
 

なんと!

ブロッコリーの栄養は野菜の中でも優秀でした!

POINT今回比較した野菜の中では、ブロッコリーのカロリーが最も高いものの、食物繊維やビタミン、ミネラル(カリウム、鉄)の含有量はすべてトップクラスです。特に、食物繊維ビタミンCの含有量は際立って多く、これらが不足しがちな方にとって最適な野菜といえます。

ブロッコリーはタンパク質が豊富!

ブロッコリーに含まれるタンパク質量が、他の野菜とどの程度異なるのかを比較しました!
ブロッコリーのタンパク質量を他の野菜と比較した表

POINTブロッコリーのタンパク質量は、キャベツの約5倍大根の約13倍に相当します。普段よく食べられる野菜の中でも、ブロッコリーのタンパク質含有量が特に多いことがわかります。

4.ブロッコリーの栄養を損なわない調理のポイント

ブロッコリー 栄養
ブロッコリーに限らず、野菜に含まれる栄養素は調理によって失われることがあります。特に、ビタミンB群やビタミンCのような水溶性ビタミンは、ゆでると煮汁に溶け出します。また、ビタミンCのように加熱に弱い栄養素は、調理の過程で失われやすい点が特徴です。
 
加熱によって栄養素が失われることを考えると、生野菜を食べた方が良いと感じるかもしれません。しかし、加熱した野菜は生野菜に比べてカサが減るため、より多くの量を食べられ、効率的に栄養素を摂取できる利点もあります。ブロッコリーはさまざまな調理法で楽しむことができますが、「栄養素を逃さない調理方法」について紹介します。

①ゆでる

ブロッコリーを茹でている様子
ブロッコリーに含まれる水溶性ビタミンであるビタミンB群やビタミンCは、ゆでると煮汁に溶け出し、ゆで時間が長くなるほどその流出量が増加します。そのため、ブロッコリーをゆでて食べる場合は、約1〜2分でさっとゆでるのがおすすめです。また、煮汁に溶け出した栄養素を無駄にしないためには、スープのように煮汁ごと摂取できる料理に活用するのも良い方法です。

②蒸す

ブロッコリーを蒸している様子
ゆでるよりも蒸す方が、水溶性ビタミンがブロッコリーに多く残りやすいです。蒸す際には蒸し器を使う方法がありますが、フライパンを使った手軽な方法もおすすめです。具体的には、フライパンにブロッコリーを入れ、少量の水を加えてフタをし、中火にかけて蒸し上げます。

③焼く

ブロッコリーを焼いている様子
蒸す方法と同様に、焼く調理法もブロッコリーの水溶性ビタミンを失いにくいです。焼く際にはフライパンやグリルを使用する方法があります。加熱時間を短くするためには、火が通りやすいようにブロッコリーを適度な大きさに切るのがおすすめです

④電子レンジで加熱する

ブロッコリーを電磁レンジで加熱している様子
ブロッコリーを調理する際には、電子レンジでの加熱も便利な方法の一つです。適切な大きさに切りそろえたブロッコリーを耐熱容器に並べ、ラップをかけて柔らかくなるまで電子レンジで加熱します。電子レンジ加熱は、水溶性ビタミンが失われにくいため、ブロッコリーの栄養素を効率的に摂取することができます。

5.ブロッコリーの保存方法と鮮度の保ち方

ブロッコリーの鮮度を保つためには、適切な保存方法が重要です。以下のポイントを参考にしてください。

●購入時の選び方:

鮮やかな緑色で、つぼみがしっかりと詰まっているものを選びましょう。茎がみずみずしく、切り口が乾燥していないものが新鮮です。

●冷蔵保存:

ブロッコリーは湿気を保つことで鮮度が長持ちします。濡らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋や密閉容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。この方法で3〜5日は新鮮さを保つことができます。

●冷凍保存:

長期間保存したい場合は冷凍保存が便利です。小房に分け、軽く茹でた後(約1分)、冷水で冷やしてから水気を切り、冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫に保存します。冷凍したブロッコリーは、調理時にそのまま加熱して使えます。

6.まとめ

まとめ
ブロッコリーは、ビタミンCや食物繊維、タンパク質など、健康に役立つ栄養素を豊富に含む優秀な野菜であることが分かりましたね!そして、その栄養価を最大限に引き出すには、適切な調理法保存法を実践し、良質な食材と組み合わせることがポイントです。本コラムで紹介した方法をぜひ日々の食生活に取り入れ、ブロッコリーの魅力を存分に楽しんでみてください!

7.管理栄養士に相談してみよう!

健康的な生活を送るための最初の一歩は、食生活を見直すことから始まります。
しかし、
どこから始めたらいいかわからない
一人で始めるのは難しい
と感じる方も多いのではないでしょうか?
そんな時は、明石市の中山クリニックの栄養相談をぜひご利用ください!
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